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代表メッセージ

子どもたちは深刻な運動不足にあり、脳や心の発達面においても影響が出てきています

子どもたちの深刻な運動不足、そしてそこからくる体の異変に気付いていますか?
近年の健康ブームによって健康に対する意識は高まっていますが、それでも現代人の運動不足は、依然として大きな問題となっています。
子どもたちを見てみても、放課後に友達と集まって遊ぶことや、休日に公園などで体を動かして遊ぶことも極端に少なくなり、生活全体での運動量が激減しています。
また、学校以外ではほとんど体を動かさない子がいる一方で、昨今は習い事が充実しており、
運動をしたい子は時間と経済的な余裕さえあれば、様々な運動に好きなだけ取り組むことができる状況にあります。
こうした運動をする子としない子の二極化の進行もあり、問題は複雑化しています。

子ども

そして、日常的に運動をしない子どもたちの体には、すでに様々な影響が現れています。
筋肉や骨が衰えて怪我をしやすく、授業中に姿勢が保てない、体力が低下して疲れやすいといった身体的なものから、意欲ややる気、集中力の低下、感情コントロール力の低下といった脳や心の発達面においても、多くの影響が出てきています。
やはり、私たち人間も動物なので、動かなくなればあちこちに支障をきたして当然かもしれません。

子ども

独自の運動プログラムによって、子どもたちの「動ける体づくり」を推進しています

そうした中で、私たちは今の子どもたちが特に弱くなっている「支持力」「懸垂力」「跳躍力」の3つの基本的な力を、独自の運動プログラムによって育てることで、子どもたちの「動ける体づくり」を推進しています。
この3つの力は、園や学校で行う「跳び箱」「鉄棒」「縄跳び」につながる力になり、この基礎力を身に付けていくことでこれらの運動の習得がスムーズになります。
やはり、体育の授業で活躍できることは、子どもにとって大きな自信になりステータスになることなのです。
そして、ここで「動ける体」を手に入れた子どもたちは、動くことが楽しくなりいろいろなことに挑戦していけるので、どんどん上達し、運動を好きになっていくことができます。

また、日中運動あそびでしっかり体を動かせば、お腹が空いて食欲も増し、適度に疲れて夜早く眠ることができるので、今の子どもたちが乱れがちな生活リズムを整えることにもつながります。基本的な生活リズムを身に付けることも、子どもたちの成長においては欠かせない要素の1つです。
基本的な生活習慣である「食事」「運動」「睡眠」は、どれか1つが乱れると全てが乱れる原因になり悪循環に陥ってしまうので、1つ1つ整えていくことが大切なのです。

子ども

子どもたちが今後豊かな社会生活を送っていく上では、その土台となる力を確実に身に付けておかなければいけません。
そのためには、子ども自身の努力だけでなく大人の導きがとても重要になってきます。
これからの社会を担っていく子どもたちのために、今、大人の意識改革が問われているのかもしれません。
私たちは、今後もこれまで以上に子どもたちのための活動を広げていきたいと思っています。

脳科学者 博士 栁澤弘樹

栁澤弘樹博士(体育科学)