活動理念・活動内容

-philosophy-

運動保育士会は、子育てに対する意識改革と、
こどもたちの心身の発育促進を目的として活動しています

運動保育士会では、運動指導や親子体操プログラムの実施、講演会の開催、お便りの配布等の啓蒙活動事業を通し、保育に関わる保育士、保護者、そしてこどもたちに対して独自の運動支援プログラムの普及を図り、子育てに対する意識改革と、全てのこどもたちの心身の発育促進を目的として活動しています。

こどもの時から運動習慣を
身に付けておくことが大切です

乳幼児期の適度な全身運動の経験やそれによる脳への刺激は、こどもたちの心身の健やかな育ちのために欠かせない重要な要素で、こどもたちの将来にも大きく関わってくるものです。しかし、実際の幼児教育現場では運動指導の専門家はおらず保育士の知識や技術も不十分で、こどもたちの運動量や運動経験は在園する園の方針や担当する保育士の運動への意識によって、バラバラになってしまっているのが現状といえます。

保育園や幼稚園、小学校での運動指導には、日常での運動経験が少ない今のこどもたちの運動量を確保しながら、体を動かすことの楽しさを伝え、こどもたちが運動を好きになることにおいて重要な役割があります。この「運動を好きになる」ということは、実は私たちが思っている以上にこどもたちの人生に大きく関わってくる問題です。なぜなら、私たちの生涯における心や体の健康維持のためには、日頃の運動習慣が欠かせないからです。運動習慣は運動が好きでなければ身につけることが難しくなります。

走っている女の子

そして、人が運動を好きになるか嫌いになるかは、ほとんどがこどもの時期に決まってくることがわかっています。こどもの時に運動を嫌いな人が、大人になってから運動を好きになることは少なく、こどものうちに運動習慣を身に付けておくことが、豊かで充実した人生のためにとても重要なことになります。また、勉強も仕事もあそびもそれを行う体力がなければ、自分の力にすることも楽しむこともできません。

健康な心身と、充実した人生を生きていくための体力や土台となる力をしっかりと身につけていくために、日常的に体を動かす習慣を身につけておくことが必要なのです。

しっかりと運動することで、学習に必要な体力、集中力、
想像力や思考力など多くの力が身に付きます

本来、こどもは動くことが大好きで、放っておいても外で走り回って遊ぶものでした。
しかし、現代のこどもたちは様々な社会環境の変化や大人の意識の変化などによってそれが難しくなっています。

また、現代の生活の中では移動などで歩く機会が減少し、家事に係る労力の軽減からこどもたちの手伝いの機会も減少しています。つまり、ただ生活をするだけであれば、必ずしも高い体力や手先の器用さなどは必要としなくなっているのです。

そして、こうした生活環境によってこどもたちは、最も基本的な「よく食べて、よく動いて、よく眠る」というこどもとして当たり前な生活を送ることさえも難しくなってしまっています。

こどもたち
走っているこどもたち

乳幼児期は、体も脳も著しく発達する時期です。
特に脳は人生の中で最も発達する時期で、幼児期のうちに8割〜9割が出来上がってしまうのです。そのような時期に、成長を阻害するような生活をさせてしまえば、こどもたちの将来の可能性を狭めてしまうことにもなりかねません。

今は、運動することよりも知識ばかりを過度に重視する大人も多いですが、こどもたちは小学校低学年以下の時期にしっかりと体を動かして遊ぶことで、その後の学習に必要な体力、集中力、想像力や思考力など多くの力を身に付けていくのです。

運動あそびの中では、失敗しながら試行錯誤する力やねばり強さ、そして達成感を感じること、また、長さや重さ、数、バランス、音、物の状態の変化など、直接学習につながる力も実体験として身に付けていくことができます。

実際に、小学校低学年までの時期にたくさん体を動かして遊んできたこどもたちは、小学校高学年からぐんと学力が上がることがあります。

やはり、しっかりとした土台ができていれば吸収できるものも多くなり、育ちの幅も広がるということがわかります。

また、今は集団あそびが苦手であったり、普段から友達とうまく遊べなかったりする子も多くなっています。やはり私たちには実体験や経験でしか身につけられない力というものがあります。

実際にあそびの中で友達と関わることで、自分の意見を主張したり、相手の意見を聞いたり、譲ったり譲られたり、協力して何かを作り上げたり、時には嫌な思いもしながらいろいろな経験を積んでいきます。

そうしていくうちに、社会性やコミュニケーション能力が育まれ、協調性や思いやり、友達と一緒に遊ぶことの楽しさを学んでいくことができるのです。

つまり、幼児期のうちにたくさん体を動かしてあそび、多種多様な経験を積み重ねることが、その後の生きる力につながっていくのです。

まずは、このことを子育てに関わる保育者や保護者に周知し、効果的な運動の機会を増やし、こどもたちに体を動かすことの楽しさや大切さを知ってもらいたいと思います。

そして、未来あるこどもたちの健やかな育ちと将来の飛躍のために私たちは活動を続けていきたいと思っています。