子ども達に育てていきたい力の1つに
ぶらさがる腕の力「懸垂力」がありますが、
これを育てるために子ども達にただ鉄棒に
ぶら下がるように言っても、
継続して取り組みながらしっかり力をつけていくことは
難しいと思います。
子ども達が何かに継続して取り組むために
欠かせない「楽しさ」の要素を簡単にプラスする
方法としては、「競争」が効果的です。
私たちが提供している運動あそび「柳沢運動プログラム」の
中から「腕曲げ我慢ゲーム」をご紹介します。
鉄棒を逆手に持ち、脇を締めて肘を曲げた状態で
ぶら下がります。
この時、膝を曲げて足を持ち上げ、体を小さく丸めるようにします。
最初は3秒くらいぶらさがれればOKです。
少しずつ長くぶら下がれるようにチャレンジしていき、
慣れてきたら、誰が一番長くぶら下がっていられるか
競争をしてみましょう。
もし脇を締めることがわかりにくい子がいたら、
脇に「魔法ののり」を塗ることで、くっつける場所を
実際に触ってわかりやすくしてあげてください。
他にも、腕がしっかり曲がるところまで
お尻を持ち上げてあげたり、
顎を引いてお腹に力を入れるように声掛けしたり、
それぞれの子に適した声掛けや補助をします。
同じ「できない」という状態でも
1人1人その理由は異なるので、
しっかりと見極めて適切な補助を行いましょう。
また、より臨場感を出しながら楽しめるように
「鉄棒の下にはワニさんがいて、
足が下につくと食べられてしまう」というような
設定にするのもおすすめです。
そうすると必死で本気の力を出せるので
より力を効果的に育てることにつながります。
子ども達の年齢や発達段階、興味などにも合わせて
楽しいアレンジで遊んでみてください。