子どもに身に付きにくい能力は日々の関わりの中で育ちを促すことが大切です。 アイコン

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子どもに身に付きにくい能力は日々の関わりの中で育ちを促すことが大切です。

私たちには、記憶力や論理力など高次機能と言われている
様々な力がありますが、この高次機能は子ども達に
身につきにくい力で、大人が育ててあげることが必要です。

普段の生活では、例えば時間、数字、順番といったような
ことを意識して声掛けをしたりしていくと、
だんだん力が備わってきます。
ある時目覚めたら急にその力が身についている
というものではなく、少しずつ成長していくものなので、
日常的に行なうことが大切です。

そして、力をつけるために子ども達が頑張るためには
”小さな成功体験”がたくさん必要になります。
やはり評価されないとやる気はなくなってきますし、
失敗ばかり続くとつまらなくなってしまいます。
成功体験が増えるような取り組みの工夫と、
がんばりを認めて褒め、またやってみるという流れが
日々の取り組みの中で繰り返されるようにすることが
とても大切です。
そうすると、それが確実に子ども達の力になって、
生活面や学習面など様々なところで良い方向に
つながっていきます。

私たちは運動あそびの指導をしていますが、
そこで得たものが運動だけでなく日常生活や学習でも
活かせるように工夫しています。

今日は、私たちが提供している運動あそび、
「柳澤運動プログラム」の中から
「回転いじわる縄跳び」をご紹介します。

床にビニールテープなどで四角い枠を作っておき、
子どもはその中に入ります。
四角の中から出ないように気をつけながら
大縄を跳びますが、跳ぶ時は体を1回転させて跳びます。
さらにいじわる縄跳びなので、縄が時々止まります。
縄が止まった時は跳びません。
回転ジャンプばかりに気をとられてしまうと、
縄に引っ掛かったり縄が止まったことに
気がつかなかったりしてしまいます。

リズム良く跳ぶこと、回転すること、縄の動きを
見てタイミングを合わせることなど
複数のことを一度に意識する必要がある高度な遊びです。
このような遊びを行なうことで、子どもの巧緻性が高まって
体を器用に動かせるようになり、
動きながら考えることで思考の柔軟性なども身についてきます。

最初は難しいので、子どものジャンプのタイミングと
縄を回すタイミングを合わせてあげてください。
また、苦手な子は縄を1回転させずに足元で揺らす
小波跳びで行なってみても良いです。

子ども達は、難しすぎても簡単すぎても
おもしろくなくなってしまうので、
同じ遊びを行なう中でもそれぞれの段階にあわせて
遊びを調整し、1人1人が自分のペースで
ステップアップしていけるように工夫することが大事です。

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