乳幼児の体の発達は、体の中心から末端に向かって
順を追って発達していきます。
なので、箸を使ったり、服のボタンを留めたり、
塗り絵を上手に塗ったりするような指先の微細運動を
獲得するためには、その前段階として体の中心、
そして肩や腕というように発達を促していくことが必要です。
また、最初から手先に意識を向けることも
難しいので、手先に意識を向けるために0,1歳の頃から
物をつかんで握ったり引っ張るような活動を
させてあげてください。
2歳頃では腕で支えたり何かにぶら下がったりする遊び、
3,4歳ではさらに手にぎゅっと力を入れるような遊びを
していきます。
そうして、段階を追って体の発達を促しながら
少しずつ手先に意識を向けられるような取り組みを
していってあげると良いと思います。
今日は、私たちが提供している運動あそびプログラム
「柳澤運動プログラム」の中から未満児さんに
おすすめの遊び「フープでぶら下がり遊び」を
ご紹介します。
まずホースで作ったフープを子どもに握らせて、
大人が持ち上げてみてぶら下がれているかを見てください。
この時未満児さんは落ちてしまうことがあるので、
あまり上に持ち上げずに、しっかり手に力を入れて
握れているかどうかを、引っ張って見てみるだけでも良いです。
しっかり手に力を入れて握ることが大事なので、
最初は向かい合った状態でフープを握らせて、
大人が片足を子どものお尻の下に入れて
お尻を持ち上げてあげると良いかもしれません。
次は、子どもが床に仰向けに寝転がった状態で
フープを両手で握らせ、そのままフープを引っ張って
子どもを引きずって遊びます。
慣れてきたら膝を曲げて足を上げ、お尻を浮かせた状態で
やってみましょう。
これで、左右に揺らしたり回したりしてみても
フープをしっかりと握っていられるように
挑戦していってください。
フープは硬いものよりも市販のゴムホースを
切って作ったものが握りやすくおすすめです。
また、なければタオルを細長くしたものを
使っても構いません。
安全で楽しい運動あそびで、子ども達の発達を促し
力を伸ばしていきましょう。