最近は、立っている時や座っている時に姿勢を保てない子や
かけっこでまっすぐ走れない子、体の動きがぎこちない子などが
とても多く見られます。
こうした子ども達は腹筋や背筋といった体幹の筋力が弱い場合が多く、
やはり日頃の体を動かす経験の少なさが原因になっています。
子どもは、体を使って遊ぶことで体幹機能を身につけていきます。
子ども達が遊びながら体幹を使う時は、無意識にその使い方を
学習しているので、トレーニングをしているという感覚ではなく
あくまでも遊んでいるだけで自然に力が育っているのです。
これが大きなポイントで、子どもが自らの体験や経験の中で学習し、
習得していくことが最も効果的に能力を身につけることに
つながります。
なので、子ども達に運動を提供する時も大人がやらせるだけに
ならないように、子どもが楽しく自主的に取り組める工夫を
していくことがとても大切です。
私達も子ども達への運動指導では、その点をとても大事にしながら
行なうようにしています。
今日は私達が提供している運動あそび、柳澤運動プログラムから
「タイミングジャンプ」をご紹介します。
この遊びは、大縄跳びの前段階の遊びの1つです。
ビニールテープなどで、床に2本の線を30cmほどの幅を
持たせて引いておきます。
子どもはこの線の中に入り、そこから出ないように伝えます。
そして、横から蛇に見立てた縄を少しずつ子どもの足元に
近付けていくので、「蛇が来たら噛まれないようにジャンプしてね」
という動機付けで、縄が足元にきたらジャンプして遊びます。
2本のラインの中から出ないように真上にジャンプすること、
動いている縄をよく見てタイミングを合わせてジャンプすること
がポイントです。
縄がくるまで我慢できずにジャンプしてしまう子や
縄を見て跳ぶのが苦手な子もいます。
ゆっくりなリズムから始めたり、最初は子どものジャンプに
縄の動きを合わせてあげたりしながら行なってみてください。
この遊びが上手になると、その場で連続ジャンプをすることや
リズム感などが身につくので、大縄跳びの習得、上達につながります。
また、ジャンプ遊びは体幹をとても効果的に育てる遊びです。
子ども達の発達に合わせながら提供してみてください。